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東御のおいしいパン屋さん

二村雅彦
二村雅彦
INDEX
  1. 東御ワインと合わせてパンを楽しもう
  2. パンとお菓子 クリシェ cliché
  3. ターブルヒュッテ
  4. パンドゥース
  5. パンと日用品の店 わざわざ・問 tou
  6. まる屋
  7. まとめ

東御ワインと合わせてパンを楽しもう

ワインに合うおいしいものが充実している東御市。なかでもパンは主役としても脇役としても、テーブルを華やかにしてくれます。市内にあるおススメのパン屋さんをまとめました。

 

パンとお菓子 クリシェ cliché

日当たりのよい南斜面が広がる祢津(ねつ)地区にあるお店。
店内は、いつも酵母のやさしい香りにつつまれていて、かわいいパンたちと出会えます。
お店を経営する渡邊さんご夫妻は、ヴィラデスト ガーデンファーム アンド ワイナリーでパンとお菓子を作っていました。店名のクリシェは、「ありきたりな」とか「いつもどおり」という意味のフランス語。毎日食べても飽きのこないおいしいパンとお菓子が、ここにはあります。

お店にならぶのは、バゲットやカンパーニュといったハード系のパン、角食パンやあんぱんなど親しみのあるパンたち。お子様からご年配までたのしめる、幅広いラインナップがうれしいところ。

人気商品の「ぶどうパン」や季節限定のシュトレンも見逃せません。「ハード系のパンはワイン好きの方に人気です」と渡邊さん。東御市のワインなら、リュードヴァンの「ソーヴィニョン・ブラン」(白)、はすみふぁーむ&ワイナリーの「信州の甲州」(白)などのしっかりとした酸味のあるワインと合わせやすいです。

2019年末にカフェを併設して移転したばかり。これからは、季節のフルーツをメインにしたデザートメニューも展開予定とのこと。ここでしか食べられないスイーツを味わってみてください。

基本情報
住所 東御市袮津243-1
営業時間 10:00〜17:00くらい
定休日 水・木曜日
Tel 0268-71-7622
HP https://www.facebook.com/cliche.p.et.g/

 

 

ターブルヒュッテ

しなの鉄道 滋野(しげの)駅から徒歩数分。住宅街になじんだオシャレな佇まいと、落ち着きのある店内。まるでミラノ郊外の小さなレストランにいる気分にさせてくれます。

2010年に開業した「ローカルベンチ」が温かみあふれるカフェとして2019年11月にリニューアルオープン。イタリアで100年続く老舗のトラットリア(こじんまりしたイタリア料理店)を参考にしながら、オーナー自ら内装を整えました。

オーナーは中嶋厚志さん。古くから伝わるフランス製法にこだわり、信州産の小麦でパンを焼いています。ひと晩かけて生地を発酵させることで引き出される小麦本来の香ばしさと、もっちりとした食感が相まって、ここでしか買えない “唯一無二” のパンを生み出しています。

「東御市は、ワイン造りや農作物だけでなく、パン造りにも最適な環境」と語る中嶋さん。東御市内で造られたワインや食材を積極的に取り入れ、地域住民やお客様の心が豊かになるお店を目指しています。
東御市への愛着を表現した「信州トスカーノ」は、信州産小麦の風味が味わい深く、ワインやチーズとよく合います。東御市のワインと合わせるなら、カーヴ ハタノの「Kurakake Merlot」(赤)やアルカンヴィーニュの「シャルドネ」(白)といった、食材の味を引き立ててくれるワインがおすすめ。

お店を訪れた2020年1月初旬も、お子様連れのお客様で賑わっていました。中嶋さんのまじめさと熱意が、パンとお店を通じて感じられるあたたかなお店です。

基本情報
住所 東御市滋野乙950-3
営業時間 11:00~19:00(土のみ~18:00)
定休日 月曜日・火曜日 (不定休あり)
Tel 0268-62-5226
HP https://www.facebook.com/ターブルヒュッテ-/

 

 

パンドゥース

常田(ときだ)の閑静な住宅街にポツッとある隠れ家的パン屋さん。パリ郊外にありそうな雰囲気の外観で、入り口のボードには季節限定商品の情報やパンの焼き上がり時間が書かれています。

店内はいつも甘い酵母の香りにつつまれていて、クラシック音楽のBGMがゆったりとした雰囲気を演出してくれます。

カンパーニュやセーグルノアをはじめ、ブリオッシュやテーブルロール、ベーグルも充実。「にんじんとポテトサラダのサンドイッチ」は手づくりのぬくもりがあり、熱烈なリピーターもいるほど。厳選した国産小麦とレーズンからおこした自家製の天然酵母を使い、添加物を使わずに焼きあげた心身にやさしいパンがステキです。

ふんわりとしたセーグル(ライ麦)とくるみの香ばしい風味が特徴のセーグルノアは、赤ワインにも白ワインにも合う逸品。スライスして、ちょっとだけバターをのせて焼くと、さらに風味がアップします。

素材の味を引き立ててくれるエレガントな味わいのワインとの相性がよく、東御市のワインと合わせるなら、ぼんじゅーる農園の「ピノ・ノワール」(赤)やドメーヌ ナカジマの「カベルネ・フラン」(赤)がおススメ。

いつも真剣な表情でパンを焼いている市川章二さんと奥様の尚子さんが笑顔で出迎えてくれます。その笑顔に出会えば、2001年の開店当初から愛されている理由がわかります。ワインに合うパンやベーグルをもとめて、ぜひ足を運んでみてほしいです。

 

基本情報

住所 東御市常田193-1
営業時間 9:00〜19:00
定休日 月曜日
Tel 0268-63-7071
HP https://www.facebook.com/Paindouce

 

パンと日用品の店 わざわざ・問 tou

パンと日用品の店 わざわざ

“わざわざ” という店名どおり、ひと山超えてたどり着ける御牧原(みまきはら)にお店があります。

ドアを開けたときからお店を出るまで、笑顔で応対してくれるスタッフがステキ。

①長く使えること
②飽きがこないこと
③暮らしに寄りそうものであること
④きちんとつくられていること。

こだわりの店内には、この4つの基準を満たした日用品とパンが並びます。

薪窯で焼いた自家製酵母の「みまきカンパーニュ」と、超長時間発酵の微量イーストの食パン「角食」の2つが主軸。

「みまきカンパーニュ」の材料は北海道産の小麦粉、全粒粉、ライ麦粉、自家製小麦酵母、ゲランド塩、水でシンプルに仕立てた飽きのこない味わい。「角食」は、北海道産の小麦粉、牛乳、発酵バター、洗双糖、ゲランド塩、ドライイーストでつくられていて、リッチな味わい。生地を冷蔵庫で20時間発酵させて焼き上げます。
この2種類のパンを主軸に、スコーンや薪窯の余熱を利用したクッキー、ビスコッティといった焼き菓子もラインナップ。

「飽きのこない、毎日食べたい味をお楽しみいただけたら幸いです。もちろん、ワインともよく合うと思います」とわざわざの平田徹さん。

わざわざで購入できるメゾン・デュ・ジャンボン・ド・ヒメキの「スモーキーリエット」と「みまきカンパーニュ」は相性バツグン。「ひまわりの種とレーズンのカンパーニュ」には、適度な酸味とレーズンの甘みがギュっと凝縮されていて、ワインとも合います。東御市のワインと合わせるなら、アグロノームの「ソーヴィニョン・ブラン」(白)や児玉邸の「児玉邸 メルロー」(赤)といったフレッシュなワインがおススメ。
旨味がぎっしりと詰まったパンの味をさらに引き立ててくれますよ。

 

問 tou

日用品を取り扱う「わざわざ」とは対極の “非日常” がコンセプト。
開放的な店内には、“偏った愛” をテーマに選ばれた約3,000冊の本と衣類、雑貨が展示販売されています。お店の外まで香ばしい珈琲の香りにつつまれる喫茶では、わざわざのカンパーニュに「ソーセージハム男」のソーセージを挟んだホットドッグと日替わりスープとシュトーレン(時期によって変わります)の「問 touセット」をはじめ、期間限定のメニューやドリンクが楽しめます。
わざわざと同じく、丁寧で親切な接客がうれしいお店です。

(写真のホットドックは半分にカットしてもらった後に撮影しました)
おうちタイムにワインと合わせたいパンをわざわざで買って、問 tou の喫茶でくつろいでみる。ワインと合うパンやお菓子だけでなく、今の自分にしっくりくる服や本との偶然の出会いがあるかもしれませんよ。ぜひ “わざわざ” 足を運んでみてくださいね。

基本情報
パンと日用品の店 わざわざ
住所 東御市御牧原2887-1
営業時間 11:00~16:00
定休日 日・月・火・水 ※2020年春より営業日拡大予定
Tel 0268-67-3135
HP https://waza2.com/
問 tou
住所 東御市八重原1807-1(芸術むら公園内 憩いの家)
営業時間 11:00~16:00
定休日 日・月・火・水
Tel 0268-75-7488
HP https://toutokai.com/

 

 

まる屋

芸術むら公園内にある地域住民のいこいの場。いつの間にか知った顔が集まるお店です。天然温泉旅館「アートヴィレッジ明神館」、心揺さぶる本や雑貨との出会いをプロデュースする「問 tou」も隣接。芸術むら公園内では、まる屋を拠点にして、ご家族とでもデートでも、ゆっくりとした時の流れを楽しむことができます。

オーナーの小林麻美さんは、伊豆諸島の新島にて天然酵母のパン屋「poco a poco(ポコアポコ)」経営していました。縁あって、芸術むら公園内に移住し、約4年前にまる屋をオープン(「poco a poco」は閉店)。子育てのかたわら、地元食材と自家製天然酵母を使ったパンを焼いています。

長野ワインと干しブドウ・くるみを練り込んだセミハードタイプの「ワインブレッド」、佐久産ライ麦のパン「カンパーニュ」がお店の看板商品。地元食材を使った季節限定ベーグルや柔らかいパンも人気です(パン焼きは土曜日のみ)。

ワイン好きへおススメしたいのは「ワインブレッド」。

薄く切って焼いて、クリームチーズをのせて赤ワインと合わせたい逸品。
東御市のワインと合わせるなら、496(シクロ)ヴィンヤード(まる屋から車で約3分)の「アマンダ メルロー」(赤)やカーヴ ハタノの「Grand Chardonnay」(白)など熟成度の高いワインがオススメです。

パンやお菓子・地域作家の雑貨販売の他にも、ワンディシェフがつくる週替わりランチや青空ヨガ教室・ミニコンサートといったイベントも開催しています。
また(火・木)には「八重原おやき」のほか、「汁物+おやき2個」のセットメニューで軽い食事もできます。

敷地内の芝生スペースを生かしたイベントで、芸術むら公園の活性化も進めていきたいと語る小林さんの表情は、イキイキと輝いていました。

基本情報
住所 東御市八重原1807
営業時間 (4月中旬~12月中旬)
土・日(パン&ランチ&雑貨&Café)10:00~16:00
火・木(おやきCafé&雑貨)10:00~16:00(1月~3月)
土・日(おやきCafé&雑貨)10:00~16:00
定休日 不定休
Tel 090-1112-6283(小林さん)
HP https://ja-jp.facebook.com/maruya.2016/

 

 

まとめ

つくり手どうしが手を取り合っている東御市は、それだけで食文化のレベルが高め。
家族でも、ひとりでも、たまにはお気に入りの東御市のワインとパンを持ち寄って、“ワインとパンのマリアージュ女子会” なんていう楽しみ方も素敵です。

writer
二村雅彦
二村雅彦

東信州のローカルビジネスをサポートする株式会社アンド23を経営しています。店舗立ち上げから運営、PR・プロモーション・広報・イベント企画といった集客における課題を伴走しながら解決しています。旅行業登録もしているので、集客ツールとしての旅行業の確立にも挑戦中。ヨーロッパで自転車ロードレース選手をしていたこともあり、サイクリングイベントもこれから積極的にやっていきます。東信州のパンやスイーツ、ワインが大好きで、打ち合わせは軽く飲みながらやることも。オフィスやカフェでまったりと仕事、私事、志事していますので、どこかで見かけたらお気軽に声かけてくださいね。